6年間のエコ.エコの活動と龍の開眼式

 エコ.エコの活動場所はさいたま緑のトラスト協会保全第1号地(通称龍の森約1㌶)の西側の原野と耕作放棄地(通称マルコ=エスペラント語で湿地の意味 約1㌶)です。 エコ.エコの活動のスタートのキッカケは約1200㌶ある見沼田んぼで減少しいるニホンアカガエルの保護です。ニホンアカガエルは2018年埼玉県VU(絶滅危惧Ⅱ類)に指定されています。地主さんの理解を頂くことができ、初めて保全活動スタートしたのは氷がはる2012年12月でした。かつては田んぼとススキが繁茂していた原野の約1㌶が活動場所です。6年立った今も月2回の保全活動で、まだ、クズの勢いを減少させることはできていません。

 ここでは希少種の植物や昆虫なども確認しています。2017年に内部調査して305種類の植物(12種の希少種)64種類の昆虫(希少種2種)その他15種の両生類を含む生きもの(希少種4種)49種類のクモ(希少種2種)、54種類の鳥類(希少種7種)などを確認しました。現在は専門家に調査して頂き、信頼できるデータを残したいと考えています。
 自然はつながっています。そのつながりの中で生態系が保たれています。つながりを考えたとき、動植物を保護するだけではなく、自然の大切さやおもしろさを伝えたいと考え、ほぼ月1回の子どもたちとの自然観察会を始めこの12月で64回を数えました。クモ、キノコ、カタツムリ、バッタ、薬草、植物、鳥、と専門の講師を迎えた観察会はメンバーにとっても学びの場になっています。
 子どもたちにも野菜の育つところを見てもらい、食育をと考え、耕作放棄地で里山.comと言う活動も行っています。この12月で43回を数えました。無農薬で育てている畑には虫やクモやミミズなどがたくさんいて、虫に直接触れる子どもが増えました。
 地域の学校のチャレンジスクールや民家園のしぜん塾などの支援を行い自然の不思議や驚きを伝えています。
 イベントでは、木の実などでクラフト作りを行い、木の実の形や色などを理解する場を提供しています。今年はコープ未来フェスタや見沼秋フェスに参加しました。
 埼玉県のモニタリング調査にも関わり多くの場所の調査も行いました。耕作放棄地は外来種のオンパレードです。ささやかでも農業を営んでいるところにはカントウヨメナなどの在来種が咲いています。自然保護と農業は手をつながぐ必要があると強く感じています。
 生物多様性のシンボルとして環境保全アートの「龍神・マルコ」も毎年作成して今年度は4代目の龍を作成する予定です。なぜ龍かというと絵本の「見沼の竜」の中に〝見沼の生きものを守ってくれるならこの見沼をあけわたそう〟と言い竜が去り、見沼には田んぼが広がったというお話しがあります。生きものを守るシンボルとしての龍を作成、もう一度見沼を新たな形で見守ってもらおうとメンバーの一致した意見で作成することにしました。エコ.エコのメンバーの多くはさいたま緑のトラスト協会保全第1号地の会員です。トラストの竹、マルコのヨシとススキで作成します。多くの場所では野焼きでヨシを燃やしますが、私たちは燃やさずヨシで龍を作ろうということになりました。かつて火野正平さん出演のNHK「こころ旅」で、なんでもないカーブと紹介された見沼原形保全区間にささやなかシンボルが出来た形になりました。この龍を作ってから、良いことも増えました。
 4代目龍神・マルコの開眼式
 ◇日時 2019年3月9日土曜日 14時30分〜15時30分くらい
 ◇場所 場所は見沼原形保全区間内。交通は東浦和からバスで東営業所行き 総持院下車
     トラスト地に向かい 徒歩2分
 ◇新しい楽器 ハンドパンの演奏もあります。
 ◇申込み 不要
 見沼田んぼが生物多様性の保たれる空間になることがエコ.エコの願いです。私たち人間がこれからもこの地球で暮らすために多くの生きものの力で支えられていることを理解してくれる人が一人でも増えたらうれしいです。
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                  長さ16メートルの龍神・マルコ
(記 加倉井範子 2018.12.18)


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