冊子用原稿

保全作業中に出会った昆虫たち

ベルダ地区の昆虫写真(和名順)

ベルダ地区(マルコ、福々の森、トラスト地、鷲神社、五斗蒔の畑)で保全作業や畑作業中で撮影した写真です。

人は虫を益虫害虫に分けて考えますが、圧倒的に〝ただの虫〟が多いのです。天敵も多い多様な自然の中では、食べたり食べられたりしていて、害虫と呼ばれている虫も〝ただの虫〟になります。生物多様性の世界的リーダーであるアリ学者のハーバード大学のエドワード・O・ウィルソン名誉教授によれば「人類の生存に昆虫は不可欠だが、人類が全滅しても滅びる昆虫はコロモジラミとケジラミぐらいだ」そうです。昆虫が滅びた場合、陸上生態系は崩壊します。人は〝ただの虫〟に支えられて生きているのです。
 自然はつながっています。そのつながりを断ち切らないようにしていくことも人として大切な役割だと思っています。その一つの力になればと思います。

*参考:金子修治・鈴木紀之・安田弘法編著「博士の愛したジミな昆虫」岩波ジュニア新書(「ただの虫のただならぬ働き-農業害虫と天敵」 桐谷圭治著 部分を引用)
*写真で同定しています。間違いを発見した場合は、ご連絡いただけるとありがたいです。

アオオサムシ オサムシ科 時期:4〜10月 特徴:地域により緑の濃いものなど色彩変異あり 成虫幼虫共にミミズや動物の死骸を食べる 地表を素早く歩けるが後翅が退化して飛べない

アオスジアゲハ アゲハチョウ科 多化(暖地年3〜4回) 越冬: 蛹 時期:5〜9月 幼虫食樹:クスノキ、タブノキ、ヤブニッケイなど 特徴:花で吸蜜 吸水行動あり 

アオドウガネ コガネムシ科 時期:6〜10月 特徴:体色は緑色から赤緑色 多くの植物の葉を食べる

アオバハゴロモ アオバハゴロモ科 時期:7〜11月 特徴:どこでも普通に見られる きわめて広食性 枝に並んで止まっていることがある

アオマツムシ マツムシ科 時期:7〜11月 特徴:体色は鮮やかな緑色で木の葉のような形で樹上では擬態効果か、見つけにくい よく響く声で鳴く 

アカガネサルハムシ ハムシ科 時期:5〜8月 特徴:畑や雑木林の周辺で見られる ブドウ、エビヅル、トサミズキなどの葉を食べる 幼虫は地中で植物の根を食べる

アカサシガメ サシガメ科 時期:4〜10月 特徴:体色は朱赤色〜暗赤色 林縁の草むらや低木上で見られる

アカスジカメムシ カメムシ科 時期:5〜10月 特徴:体色は黒と赤の縦縞模様 セリ科植物の花でよく見つかるが、マルコで1回確認後、未確認

アカスジキンカメムシ キンカメムシ科 時期:5〜11月 特徴:ミズキの葉上などで見つかる  キブシ、アメリカハナミズキなどの葉や実を吸汁する 標本にすると変色する

アカハネナガウンカ ハネナガウンカ科 時期:7〜10月 特徴:体色は赤色で透明の翅 ススキやジュズダマなどにつく 寄り目気味の目が可愛い


アカボシゴマダラ タテハチョウ科 多化(4回程度)時期:4〜10月 越冬:幼虫 幼虫食樹:エノキ 特徴:春型は白色部が広がり赤斑が消えることがある 中国原産の特定外来種

アキアカネ トンボ科 1年1世代 越冬:卵(止水環境) 幼虫期間3〜6ヶ月 時期:6〜12月 特徴:胸部の黒条上部は尖る 初夏に羽化した個体は高原などに移動し、秋に水辺に戻り産卵活動 各地で減少傾向

アゲハ アゲハチョウ科 多化(暖地年3〜5回) 時期:3〜11月 幼虫食草:カラタチ、サンショウ、イヌザンショウ、カラスザンショウ、各種栽培ミカン類など 時期:3〜11月 特徴:前翅のつけ根に細かい筋あり ♂はチョウ道を形成する

アジアイトトンボ イトトンボ科 1年2〜多世代 越冬:幼虫 時期:4〜11月 特徴:♂は胸部が緑色で腹部第9節に青色班がある。♀は全身が淡い緑色だが、未成熟のうちは橙色 老熟♀褐色みが強くなる

アメリカシロヒトリ ヒトリガ科 時期:5〜9月 特徴:幼虫は広食性でときに大発生する アメリカ原産の帰化種

イタドリハムシ ハムシ科 時期:3〜9月 越冬:成虫 特徴:斑紋は変異に富む 林縁や草原で見られる イタドリやスイバの葉を食べる 幼虫は成長後土中でふ化する

イチモンジセセリ セセリチョウ科 多化(3〜4回) 越冬:幼虫 時期:5〜11月 幼虫食草:イネ、イヌムギ、チガヤ、エノコログサ、メヒシバ、ススキなど 特徴:越冬世代が、発生・増殖し、移動・分散を行い秋にかけて個体数が増加

イチモンジチョウ タテハチョウ科  多化(暖地:年3〜4回) 越冬:幼虫 時期:5〜10月 幼虫食草:スイカズラ、キンギンボク、タニウツギ、ニシキウツギ、ヤブウツギなど特徴:花で吸蜜、地表で吸水

ウスバカゲロウ ウスバカゲロウ科 時期:6〜10月 特徴:幼虫は俗称アリジゴクで砂地にすり鉢状の巣を作り迷い込んだアリなどを捕えて食べる 林内や林縁の薄暗い場所でみつかる ゆるやかに飛ぶ

ウズラカメムシ カメムシ科 時期:4〜10月 特徴:暗褐色と淡褐色の縞模様で、頭部が尖る イネ科植物に集まる

ウチワヤンマ サナエトンボ科 卵期間:1〜2週間 幼虫:1〜2年程度 越冬:水深の深いところで幼虫越冬(止水環境) 時期:5〜9月 特徴:♂♀ともにうちわ状の突起は黄斑あり 見渡しやすい場所に止まりなわばりを張る

ウラギンシジミ シジミチョウ科 多化(暖地年3回) 越冬:成虫(常緑の葉裏) 時期:3〜11月 幼虫食草:クズ、フジ、クララ、ハリエンジュなど 特徴:裏面は♂♀ともに銀白色 表面は♂は朱色の紋、♀白色の紋をもつ

ウラナミシジミ シジミチョウ科 多化(4回程度)時期:7〜11月 越冬態不定 幼虫食草:エンドウ、ダイズ、インゲンマメなどの栽培種を好むがクズ、ハギなどの野生種も利用する 特徴:秋になると見沼で個体数が増える

ウリハムシ ハムシ科 時期:4〜10月 越冬:成虫 幼虫食草:ウリ類の根 特徴:最も普通に見られる種

エゴツルクビオトシブミ オトシブミ科 時期:4〜8月 特徴:体色は光沢のある黒色 ♂は頭部が長い エゴノキ、ハクウンボク、フサザクラで葉を巻き、切り落とさない揺籃をつくる

エサキモンキツノカメムシ ツノカメムシ科 時期:4〜11月 越冬:成虫 特徴:ミズキ、フサザクラ、サンショウ、ヤマウルシなどにつく ♀は卵や幼虫を守る

エビイロカメムシ カメムシ科 時期:5〜10月 越冬: 成虫 特徴:淡黄褐色 頭部は三角形で先端が尖る 前胸の輪郭は直線的 顔つきがおだやか ススキ、サトウキビなどのイネ科植物につく

オオカマキリ カマキリ科 時期:7〜12月 越冬:卵 特徴:後翅が紫褐色で、前脚の付け根は黄色

オオシオカラトンボ トンボ科 1年多世代 時期:5〜11月 越冬:幼虫 卵期間:1〜2週間程度 幼虫2〜8ヶ月程度 特徴:周囲に少し暗がりのあるような水辺を好む 樹林地周辺の池沼、水田などで見られる

オオスカシバ スズメガ科 2回発生 時期:6〜9月 特徴:幼虫はクチナシにつくイモムシで緑色型と褐色型がある 翅は飛び始めると透明になる

オオスズメバチ スズメバチ科 時期:4〜11月 特徴:日本産ハチ類中最大 単独で昆虫やクモなどを狩る 樹液にも来る 営巣場所は地中や樹洞 夏の終わりから秋には攻撃的になる

オオハナアブ ハエ目 ハナアブ科 時期:3〜12月 特徴:黒色で腹部に淡黄色帯をもつ 湿地の花によく集まる

オオヒラタシデムシ シデムシ科  時期:4〜10月 地表に生息し、動物の死骸などに集まる

オジロアシナガゾウムシ ゾウムシ科 時期:4〜10月 特徴:クズのつるで生活。白と黒の模様は鳥の糞の擬態か クズの虫こぶに幼虫がいる

オニヤンマ オニヤンマ科 3〜4年1世代 卵期間:1〜2ヶ月 幼虫期間3〜4年 時期:6〜10月 越冬:幼虫(きれいな流水環境) 特徴:日本最大のトンボ 複眼は緑色に輝く ♂は同じコースを往復して飛ぶ

オンブバッタ オンブバッタ科 年1化 時期:6〜12月 食性:植物食 イネ科以外、きわめて広食性 特徴:体色は緑または褐色

カノコガ ヒトリガ科 時期:6〜9月 幼虫食草:タンポポなど 特徴:腹部に黄帯がある

カブトムシ コガネムシ科 時期:6〜9月 特徴:夜にクヌギなどの樹液に集まる 夜間活動性 幼虫は腐植質を食べて1年で成虫になる

カラスアゲハ アゲハチョウ科 多化(暖地3回)時期:4〜9月 越冬:蛹 幼虫食草:コクサギ、カラスザンショウ、稀にキハダ 特徴:路上の湿地や渓流で吸水 ♂は林縁部に沿ってチョウ道を形成する

キアゲハ アゲハチョウ科 多化(暖地3〜4回)時期:3〜11月 越冬:蛹 幼虫食草:セリ、ミツバ 、シシウド、ニンジン、パセリなど 特徴:黄色っぽく、前翅の付け根が黒い ♂は開けた尾根で占有行動をとる

キアシドクガ ドクガ科 時期:5〜6月 幼虫食樹:ミズキ 特徴:翅は白色半透明 日中、ミズキなどの周りで数多く飛ぶ

キイロサナエ サナエトンボ科 2年1世代 卵時期2〜3週間 幼虫2年程度 越冬:幼虫(泥質の多い環境を好む)時期:4〜8月 特徴:日本固有種 樹木に囲まれたゆるやかな流れで発生 全国的に減少

キイロテントウ テントウムシ科 時期:3〜11月 特徴:上翅は黄色 ウドンコ病などの菌類を食べる 曇天や小雨時、ウドンコ病のついた葉を目印に探すと見つかる

キイロトラカミキリ カミキリムシ科 時期:5〜8月 特徴:体色は黄色から灰緑色 斑紋に変異あり 広葉樹の倒木に集まる クリやリョウブの花に飛来

キスゲフクレアブラムシ 時期:4〜12月 特徴:橙黄色でロウ質の白い粉で覆われる 別名ゴンズイフクレアブラムシ

キタテハ タテハチョウ科  多化(暖地3〜4回)時期:3〜11月 越冬:成虫 幼虫食草:カナムグラ、カラハナソウ、ホソバイラクサなど 特徴:カナムグらなどの生える草地 裏面は黄褐色で枯葉に似る

キバラガガンボ ヒメガガンボ科 時期:5〜8月 特徴:翅に暗褐色の斑紋がある 湿地の林縁などでみられる

キバラヘリカメムシ ヘリカメムシ科 時期:4〜11月 特徴:茶褐色で腹面は黄色 ニシキギやマユミの実の汁を吸う 青リンゴのような香りがする

キボシカミキリ カミキリムシ科 時期:5〜11月 幼虫食樹:クワ、イチジク、ミカンなどの生木 特徴:♀は幹に小さい楕円形の咬み傷をつけ産卵管を差し込み1卵を産みつける 幼虫はこれらの材を食い荒らして枯死させることもある 東日本個体群は台湾地域から侵入した外来種と考えられる

キマダラセセリ セセリチョウ科 多化(暖地3〜4回)越冬:幼虫 幼虫食草:アズマネザサ、マダケ、クマザサ、ススキ、エノコログサなどイネ科 時期:6〜9月 特徴:翅の裏面は黄褐色と茶褐色のまだら模様 表面は黒褐色で黄色紋がある

キョウコシマハナアブ ハナアブ科 時期:4〜11月 特徴:シマハナアブに似るが前脚の毛が少ない ♂は第2腹節の黄色紋がシマハナアブよりも太い

ギンツバメ ツバメガ科 時期:5〜10月 幼虫食草:ガガイモなど 特徴:多くの灰褐色線が両翅端を結ぶ 

クサギカメムシ カメムシ科 越冬:成虫 時期:4〜11月 特徴:暗褐色、淡褐色、赤褐色と色彩変異に富む クワ、クサギ 、などにつく モモやウメなどの果実も食害する

クビキリギス キリギリス科 越冬:成虫 時期:4〜7月 特徴:体色は緑色または褐色だがまれにピンク色の個体も見つかる 頭部が著しく尖る 口器の周りは赤い 夜間に「ジー」と鳴く

クモヘリカメムシ ホソヘリカメムシ科 時期:4〜11月 特徴:緑色で細長い 翅は茶褐色 イネ科の植物につく イネの穂を加害するため害虫とされる

クロウリハムシ ハムシ科 越冬:成虫 時期:4〜10月 特徴: ウリ類の根 特徴:ウリハムシの仲間は食草が出す防衛物質を避けるため、葉を円形に咬んでからその中の部分を摂食(トレンチ行動と呼ばれる)する 食草はカラスウリなど 触角を動かしながら移動する

クロコノマチョウ タテハチョウ科 時期:3〜11月 越冬:成虫 食草:ススキ、ジュズダマ、ヨシ、ダンチク、アブラススキなど 特徴:翅は淡褐色〜濃褐色で周縁が角張り枯葉に似ている 夕方に主に活動 分布を拡大している

クロハネシロヒゲナガ ヒゲナガガ科 時期:4〜6月 特徴:前翅は光沢のある黒褐色で暗紫色の太い帯がある ♂は白色の細長い触角をもつ ♀の触角は♂より短く基半が太い 花でよく吸蜜する

クロヤマアリ アリ科 時期:3〜11月 特徴:灰黒色〜黒褐色 明るい場所に多く 地中に巣を作る アブラムシと共生し、アブラムシが出す甘露をもらっているのを観察できる

ケラ バッタ目 ケラ科 時期:4〜10月 特徴:茶褐色で前脚はシャベル状に発達している 後翅が長く飛ぶこともできる 地中、地表、水面、空中とあらゆる環境で自由に活動できる 別名オケラ

コアオハナムグリ コガネムシ科 時期:4〜10月 特徴:上翅に白斑があるが変異がある 背面全体に毛がある 主に花粉や蜜を食べる 幼虫は土の中で落ち葉や枯れ草などの腐植質を食べる

コガネムシ コガネムシ科 時期:5〜8月 特徴:緑色に輝く 河川敷などの開けた場所で見られる

コカマキリ カマキリ科 時期:8〜11月 特徴:黄土色〜黒褐色 緑色の個体もいるが少ない 他の昆虫を捕らえて食べる

コノシメトンボ トンボ科 1年1世代 時期:6〜12月 越冬:卵 卵期間:半年程度 幼虫期間:3〜5ヶ月程度 特徴:翅先端が黒い ♂は成熟すると全身が赤化する ♀は淡褐色だが背面が赤化する個体もある

コバネイナゴ バッタ科 年1化 時期:7〜12月 特徴:通常、翅は短く腹端を超えないが長翅型もいる 水田周辺や林縁の草地に多く見られる イネ科を好む 地域によって佃煮などの食材として利用される

コフキゾウムシ ゾウムシ科 時期:4〜8月 特徴:薄緑色の鱗片に覆われていて、これがはげると黒っぽくなる クズやハギなどマメ科の植物の葉を食べる 幼虫は地中で育つ

ゴマダラカミキリ カミキリムシ科 時期:5〜10月 特徴:光沢のある黒色で白紋がある 柑橘類、イチジクなどに集まる

コミスジ タテハチョウ科 多化(暖地3〜4回)越冬:幼虫 時期:4〜10月 幼虫食草:フジ、クズ、ナンテンハギ、ハリエンジュなど 特徴:翅は濃茶色で3本の白帯がある 滑空を交えながら穏やかに飛ぶ

コムラサキ タテハチョウ科 多化(暖地3〜4回) 越冬:幼虫 幼虫食草:ネコヤナギ、オノエヤナギ、カワヤナギ、バッコヤナギ、シダレヤナギ、ドロノキなど 時期:5〜10月 特徴:♂は翅の表面が紫色に輝く 樹液や獣糞などに飛来する

ササキリ キリギリス科 時期:7〜11月 特徴:鮮やかな緑色 翅と体の側面は黒褐色 若齢幼虫は体は黒色、頭部は朱色で親とは異なった色彩 昼間活動し「ジリジリジリ」と小さな声で鳴く

サトキマダラヒカゲ タテハチョウ科 多化(暖地2回)越冬:蛹 幼虫食草:マダケ、アズマネザサ、メダケ、ミヤコザサ、チシマザサ、クマザサなど 時期:5〜9月 特徴:クヌギやコナラの樹液を好んで集まる

サトクダマキモドキ ツユムシ科 時期:8〜11月 特徴:全身が美しい緑色 翅は葉の形に似ている 樹上で見られる

サトジガバチ アナバチ科 時期:5〜9月 特徴:ヤガ科やシャクガ科の幼虫を狩り、地中に浅い穴を掘って蓄える。巣作り中に発するジィジィ(ジガジガ似我似我)という音が名前の由来とされる

サンゴジュハムシ ハムシ科 越冬:卵 時期:5〜10月(7〜8月夏眠)時期:6〜10月 食樹:サンゴジュ、ガマズミ、ゴマギなど 特徴:卵は固めて産み付け分泌物で覆う 幼虫は葉を食べ、成長すると地中に潜って蛹化する

シオカラトンボ トンボ科 1年多世代 卵期間:5〜10日程度 幼虫期間2〜8ヶ月 越冬:幼虫(止水環境)  時期:4〜11月 特徴:直射日光の当たるような明るい場所を好む

シオヤアブ ムシヒキアブ科 時期:6〜9月 特徴:褐色で全身に黄色の毛がある ♂は腹端に白い毛束をもつ

シオヤトンボ トンボ科 1年1世代 卵期間:1〜3週間程度 幼虫期間1年程度 越冬:幼虫  時期:4〜7月 特徴:♂の腹部は全体に白粉を吹く ♀は腹部が麦わら模様で尾毛は黒い 日本固有種

ジャコウアゲハ アゲハチョウ科 多化(暖地3回) 時期:4〜10月 越冬:蛹 食草:ウマノスズクサ、オオバウマノスズクサ、リュウキュウウマノスズクサなど 特徴:♂は黒色 ♀は黄灰色 体内に毒を持つ 穏やかに飛ぶ 


ショウリョウバッタ バッタ科 年1化 時期:8〜11月 食性:イネ科 特徴:緑色または褐色 頭部は尖り、太い触角 脚が長い ♂は飛ぶ時チキチキと音をたてる  ♀は♂より大きい

シロオビノメイガ  ツトガ科 時期:6〜11月 特徴:黒褐色で白帯がある 日中活発に活動 幼虫は広食性

セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ アブラムシ科 時期:3〜12月 特徴:赤色で脚は基部を除き黒色 セイタカアワダチソウなどにつく 北アメリカ原産の帰化種

セイヨウミツバチ ミツバチ科 時期:3〜11月 特徴:採蜜のためヨーロツパから移入

セスジツユムシ ツユムシ科 時期:6〜11月 特徴:淡緑色または淡褐色 ♂の背部には茶褐色条で体型はスレンダー、♀の背部には黄白色条がありぽっちゃり型「チ、チ、チ」と鳴く

セボシジョウカイ ジョウカイボン科 時期:5〜8月 特徴:黄褐色で頭部と前胸に黒紋があるが消失する個体もいる 花に集まって蜜も舐めるが他の昆虫も捕食する

セマダラコガネ コガネムシ科 時期:5〜9月 特徴:♂は触角を広げていることが多い 広葉樹の葉を食べる 淡褐色から黒色まで色彩変異が激しい  幼虫は土の中で、生きた植物の根を食べて育つ

ダイミョウセセリ セセリチョウ科 多化(暖地3回)越冬:幼虫 時期:4〜9月 幼虫食草:ヤマノイモ、ナガイモ、オニドコロなど 特徴:翅は黒褐色で白紋列がある 地理的変異あり 翅を水平に開いてとまる

チャバネセセリ セセリチョウ科 多化(暖地4回〜周年(南西諸島)) 越冬:幼虫 食草:チガヤ、イネ、ススキ、ヨシ、メヒシバなど 時期:5〜11月 特徴:翅は茶褐色で暖地で越冬した世代が分散・発生しながら秋にかけて個体数が増加

ツチイナゴ イナゴ科 年1化 越冬:成虫 植物食:チガヤ、ススキ、 ネザサ、クズなど 時期3〜7月 特徴:越冬個体は4月から活動 交尾・産卵を終えて7月まで見られる 新成虫は緑色で9月から見られる 

ツノトンボ ツノトンボ科 時期:5〜9月 特徴:体は細長く透明の翅をもつ 触角が長く先端が太い ♂は赤褐色で尾端に一対の付属物をもつ ♀は黄色味がつよく♂より腹部が太い やや不器用に飛ぶ

ツバメシジミ シジミチョウ科 多化(暖地4〜6回)越冬:幼虫 食草:レンゲソウ、シロツメクサ、カラスノエンドウ、ヤマハギ、コマツナギなど 時期:3〜10月 特徴:後翅に朱色紋がある 尾状突起がある 表面♂は淡紫青色、♀は黒色

ツマグロオオヨコバイ ヨコバイ科 時期:3〜11月 特徴:黄緑色で、頭部と胸部に黒斑がある 翅の先端は黒い いろいろな植物の汁を吸う 成虫が見られる葉裏を探すと透明感のある黄緑色の幼虫が発見できる

ツマグロヒョウモン タテハチョウ科 多化(暖地4〜周年) 越冬:幼虫および蛹 食草:パンジー、ニオイスミレ、スミレ科の栽培種、タチツボスミレ、スミレなど 時期:4〜11月 特徴:後翅裏面淡い斑紋模様、♀は前翅の翅端付近が黒い

93.ツユムシ ツユムシ科 時期:6〜11月 特徴:全身が淡緑色 日中に活発に活動している 丈の高い草に止まっていることが多い 漢字で書くと露虫

テングチョウ タテハチョウ科 多化(暖地年2回発生する場合あり)越冬:成虫 食草:エノキ エゾエノキ クワノハエノキなど(アサ科)時期:3〜11月 特徴:翅の表面は茶褐色で橙色の紋がある 裏面は褐色で枯葉に似る 下唇ひげが長い

トゲヒシバッタ ヒシバッタ科 時期:3〜11月 特徴:胸部両側にトゲがある 水田などの湿った地表で見られる

トノサマバッタ バッタ科 年2化 北海道は年1化 越冬:卵(卵しょう) 食性:ススキ、チガヤ、ギョウギシバ、オヒシバ、コムギ、ギシギシなど 時期:6〜11月 特徴:翅には濃茶色と白色の細かいまだら模様がある 幼虫ははっきりしないので、冊子には掲載しない

トホシテントウ テントウムシ科 年2回発生 時期:5〜9月 特徴:赤地に10個の黒紋 前翅一面に細毛が生えている アマチャヅル、カラスウリ類の葉を食べる

トラフコメツキ コメツキムシ科 時期:4〜6月 特徴:上翅は淡褐色で黒紋がある 春に平地で見られる

ナカグロクチバ ヤガ科 幼虫食草:イヌタデなど 時期:5〜10月 特徴:前翅に窓のような明瞭な紋がある

ナガメ カメムシ科 時期:4〜10月 特徴:イヌガラシ 、ダイコン、カブなどのアブラナ科につく

ナツアカネ トンボ科  1年1世代 卵期間半年程度 幼虫期間3〜5ヶ月程度 越冬:卵 時期:6〜12月 特徴:木立のあるような環境を好む 胸部の黒条上部は尖らない ♂は成熟すると全身赤くなる

ナナフシモドキ ナナフシ科 時期:6〜11月 食草:サクラ、カシ、コナラなどいろいろな植物の葉を食べる 特徴:緑色枯褐色 触角が短い 単為生殖をする

ナナホシテントウ テントウムシ科 越冬:成虫 時期:3〜11月 特徴:成虫、幼虫ともに植物につくアブラムシを食べる ♀は交尾後3〜4日後にアブラナの葉裏などに楕円形で淡黄色の卵を何回かに分けて産む 3週間から1ヶ月で卵から成虫になる

ニイニイゼミ セミ科 時期:6〜9月 特徴:体も翅もまだら模様 色彩変異あり 抑揚のある「チー」という鳴き声

ノコギリクワガタ クワガタムシ科 卵から成虫まで2〜3年かかる 時期:6〜9月 特徴:一度野外で活動した個体は秋までに死に越冬しない 夜行性でクヌギやヤナギ類の樹液や光によく集まる

ハグロトンボ カワトンボ科  1〜2年1世代 卵期間2〜3週間程度 幼虫期間1〜2年程度 越冬:幼虫 時期:5〜10月 特徴:翅は黒褐色 ♂の体は金緑色に輝き♀は黒褐色 ひらひらと活発に飛ぶ

ハマベアワフキ カメムシ目 アワフキムシ科 時期:5〜10月 特徴:淡褐色 平地や海岸部の草はらで見られる イネ科の植物につく

ハラビロヘリカメムシ ヘリカメムシ科 時期:4〜11月 特徴:淡褐色で前翅に1対の不明瞭な黒紋がある 腹部が幅広 クズなどのマメ科植物につく

ハリカメムシ ヘリカメムシ科 時期:4〜11月 特徴:前胸の両側が鋭く尖る イネ科、タデ科の植物につく

ヒカゲチョウ タテハチョウ科 多化(暖地年2〜3回)越冬:幼虫 幼虫食草:メダケ、アズマネザサ、ヤダケ、クマザサ、ミヤコザサなど 時期:5〜9月 特徴:翅は黄土色 樹液にも集まる

ヒガシキリギリス キリギリス科 時期:7〜10月 特徴:翅の黒紋が多い 脚や翅はやや短い 他の虫を捕らえて食べる

ヒゲブトハナムグリ ヒゲブトハナムグリ科 時期:5〜7月 特徴:♂は暗銅色で触角が大きい ♀は頭部と前胸部が緑銅色で上翅は紫銅色 分布は局地的 ♂は晴れた日の午前中に低空を活発に飛ぶ

ヒメアカタテハ タテハチョウ科 多化(年3〜4回) 越冬態不定 幼虫食草:ハハコグサ、ヨモギ、ゴボウ、カラムシ、 イラクサなど 時期:3〜11月 特徴:翅の表面は朱色で黒色紋がある アカタテハより小型 秋になると個体数増加

ヒメウラナミジャノメ タテハチョウ科 多化(暖地3〜4回) 越冬:幼虫 食草:チヂミザサ、ススキ、チガヤ、アシボソ、メヒシバ、ショウジョウスゲなど 時期:4〜9月 特徴:翅は淡褐色で、裏面には明瞭な眼状紋とすじ模様がある マルコでは一番観察できる種

ヒメカメノコテントウ テントウムシ科 時期:3〜11月 特徴:色彩変異に富む 幼虫成虫ともに植物につくアブラムシを食べる

ヒメギス キリギリス科 時期:6〜10月 特徴:黒褐色〜茶褐色で背部は緑色または茶褐色胸部後方は白く縁取られている 湿った草地でよく見られる 植物の葉や他の昆虫なども食べる

ヒメクロオトシブミ オトシブミ科  時期:4〜8月 特徴:全身が黒いものや脚が黄色いもの、上翅が赤褐色のものまで、色彩変異がある 林縁でよく見られコナラ、ノイバラ、キイチゴ類ツツジ類など様々な植物の葉を巻く

ヒメジャノメ タテハチョウ科 越冬:幼虫アズマネザサ、ススキなどの葉裏 多化(暖地3〜4回)越冬:幼虫 幼虫食草:イネ、チヂミザサ、チガヤ、ススキ、アズマネザサ、カサスゲ、ヒメスゲなど 時期:5〜10月 特徴:低い場所を飛ぶ

ヒメホシカメムシ オオホシカメムシ科 時期:4〜11月 特徴:赤褐色で翅に黒色紋がある 樹木の実などにあつまる 12ミリ前後でオオホシカメムシより小さい

ビロウドツリアブ(ビロードツリアブ) ツリアブ科 時期:3〜6月 特徴:茶褐色で毛深い 尖った長い口吻を持つ ホバリングしながら花で吸蜜する 早春に見られ、春の使者とも

ビロードハマキ ハマキガ科 時期:6〜10月 幼虫食樹:アセビ、ツバキ、カジ、モミジなど 特徴:前翅は黒色地に細やかな黄白色紋が一面に入り、翅端付近は朱色 後翅は黄橙色で黒色紋がある ♂は♀より黒っぽい 日中に活動する

フクラスズメ ヤガ科 時期:3〜4月 7〜11月 幼虫食草:カラムシ、イラクサなど 特徴:幼虫に毒はなく、危険を感じると頭部を反らし激しく横にふって威嚇行動をする


ブチヒゲカメムシ カメムシ科 時期:4〜11月 特徴:マメ科キク科など多くの植物につく 稲の穂も食害する

ベッコウハゴロモ ハゴロモ科 時期:7〜10月 特徴:前翅は褐色で2本の白帯がある 色彩変異あり クズ、ヤマノイモ、ウツギ、ミカンなどの茎から汁を吸う 幼虫は尾部にロウ物質をつけている

ベニカミキリ カミキリムシ科 時期:4〜6月 特徴:前胸や上翅が鮮やかな赤色 マダケ、モウソウチクにつく ♀はタケの表面に産卵する

ベニシジミ シジミチョウ科 多化(暖地年4〜6回) 越冬:幼虫 幼虫食草:スイバ、ギシギシ、ヒメスイバなど 時期:3〜11月 特徴:夏型は黒色部が発達する 

ホオズキカメムシ ヘリカメムシ科 時期:4〜11月 特徴:体表や脚に細かいトゲがある ホオズキ、ヒルガオなどにつく

ホシハラビロヘリカメムシ ヘリカメムシ科(日本28種 時期:4〜11月 特徴:褐色で翅に小黒紋がある マメ科植物につく 特にクズを好む

今回は写真不鮮明のため冊子にはいれない ホシホウジャク スズメガ科 幼虫食草:ヘクソカズラ 時期:7〜11月 特徴:茶褐色で後翅に太い橙色帯がある

ホソヘリカメムシ ホソヘリカメムシ科 時期:4〜11月 特徴:茶褐色で後脚が長く腿節にトゲがある エンドウ、インゲン、ダイズなどを食害する 幼虫はアリに似る

マメコガネ コガネムシ科 時期:6〜9月 特徴:緑色〜銅色で上翅は茶色 きわめていろいろな植物の葉を食べる シャパニーズビートルと呼ばれ北米では嫌われているが、日本では生態系の一員として暮らしている

マメハンミョウ ツチハンミョウ科 時期:6〜10月 特徴:幼虫はバッタ類の卵に寄生する 体液にカンタリジンという毒があるので注意

マルカメムシ マルカメムシ科 越冬:成虫 食性:植食性 クズの茎に群がる時期:4〜11月 特徴:クズの茎に集まっていることが多い 黄褐色と黒褐色の細やかなまだら模様 丸みを帯びている

ミカドトックリバチ ドロバチ科 別名トックリバチ 時期:6〜9月 特徴:黒色で黄色い紋や帯がある 泥でつぼ形の巣をつくり、シャクガやヤガの幼虫を運び入れて産卵する

ミドリヒョウモン タテハチョウ科 年1化 越冬:幼虫 幼虫食草:タチツボスミレ、オオタチツボスミレなど 時期:5〜10月 特徴:後翅の裏面に数本の白帯がある 花で吸蜜する ♀は樹木の樹幹部に産卵する

ミンミンゼミ セミ科 時期:7〜10月 特徴:黒褐色で緑色の斑紋がある

ムモンホソアシナガバチ スズメバチ科 時期:4〜10月 特徴:別名ホソアシナガバチ 巣は樹木の葉裏に作ることが多い 晩夏〜秋に羽化した新女王は木の洞などで集団越冬する

メダカナガカメムシ メダカナガカメムシ科 時期:4〜11月 特徴:クズの葉上でよく見かける 暗褐色〜茶褐色 複眼が突出する マメ科の植物につく

モリチャバネゴキブリ チャバネゴキブリ科 時期:5〜11月 特徴:黄褐色で翅は半透明 前胸に1対の太い黒条をもつ 地表付近で活発に活動する

モンキチョウ シロチョウ科 多化(暖地年4〜7回) 越冬:幼虫 食草:シロツメクサ、レンゲソウ、コマツナギ、ミヤコグサなど 時期:3〜11月 特徴:後翅裏面に小白紋がある

モンシロチョウ シロチョウ科 多化(暖地年5〜7回)多化(暖地3〜4回) 越冬:蛹 食草:キャベツ、ブロッコリー、アブラナ、ショカツサイ、イヌガラシ、タネツケバナなど 時期;3〜11月 特徴:花で吸蜜する

ヤブキリ キリギリス科 時期:6〜10月 特徴:緑色で背部が褐色 前脚にトゲをもつ 他の虫を捕らえて食べる 目のつきやすいところにいることが多い

ヤブヤンマ ヤンマ科 1年1世代 卵期間2〜3週間 幼虫期間8ヶ月〜1年程度  越冬:幼虫 時期:4月下旬〜10月 特徴:♂♀ともに前額は黒色 複眼成熟♂は深青色 複眼成熟♀は緑褐色 早朝、夕方に活発に飛ぶ

ヤマトシジミ  シジミチョウ科 多化(暖地年5〜6回) 越冬態不定 幼虫食草:カタバミ 時期:3〜11月 特徴:カタバミの生えているところで見つかる 表面♂は淡紫青色、♀の表面は黒褐色の地に淡紫青色が入る

ルリシジミ シジミチョウ科 暖地年4〜6回 越冬:蛹 幼虫食草:ヤマハギ、フジ、クララ、クズ、ミズキ、イタドリ オオイタドリ、バラ科 シソ科など 時期:3〜11月 特徴:翅の裏面は灰白色で小黒紋が多数ある ♂は表面が淡紫青色で、♀は灰水色で周縁部が黒い

ルリタテハ タテハチョウ科 多化(暖地年3回〜周年) 越冬:成虫 食草:サルトリイバラ、ホトトギス、オニユリ、ヤマユリ、サツマサンキライなど 時期:3〜11月 特徴:翅表面は濃紺色で淡青色の帯がある 裏面は黒褐色で凸凹感があり樹皮に似る 樹液に集まる

ルリハナアブ ハナアブ科 時期:4〜7月 特徴:金色に輝き美しい 腹部に「エ」字形の黒色紋がある キク科植物の花に集まる

参考文献
川邉透著「新版昆虫探検図鑑」全国農村教育協会 2021年9月28日発行

尾園暁・川島逸郎・二橋亮著「改訂版日本のトンボ」文一総合出版 2021年4月20日発行
日本チョウ類保全協会「増補改訂版 日本のチョウ」誠文堂新光社2019年1月17日発行
巣瀬司著 寄せ蛾記(165):50 「見沼田んぼにおける蝶相の31年間の変化」2017年8月」

鈴木海花著「どんどん虫がみつかる本」文一総合出版 2017年5月25日発行

槐真史著「バッタハンドブック」文一総合出版 2017年6月19日発行

藤丸篤夫著「ハチハンドブック」文一総合出版 2014年7月8日発行
尾園暁著「ハムシハンドブック」文一総合出版 2014年8月20日発行

星輝行著「生き物たちの冬越し図鑑」汐文社 2017年9月発行

森本桂編集協力「日本の甲虫」北隆館 1992年8月30日発行

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