バイオミミクリーカード
2024年から2025年と2年間をかけてやっとバイオミミクリーカードが完成しました。2026年はもっと多くの方にカードの存在を広げたいと思います。カードセットをご希望の方は郵便振替にて3000円寄付していただきましたら、送付させていただきます。
☆氏名と住所を表記して郵便振替にてお申込みください。
郵便振替
番号 00110-0-711005
振込名称 特定非営利活動法人エコ.エコ
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遊び方
絵の描いてあるカードは、54枚(27セット)あります。自然の生きものや植物とそれを真似たものが、1セットになり27セットあります。
①カードを裏返しにして、神経衰弱。何セット取れたかを競います。
②カードを全員に配りジジ抜き、カードがなくなった人が優勝です。
③オープンカードにして説明カードを読み上げカルタ方式。説明カードは、ルビが振ってあるので、幼い子どもも読むことができ、音読すると学びにつながります。下記の説明文はたたき台です。
新たな遊び方を思いついた方はお教えください。エコ.エコにメール(kaerunomaru@gmail.com)をいただけるとありがたいです。件名は「バイオミミクリーカードアイディア」でお願いします。また、感想なども頂けましたら、励みになります。よろしくお願いします。
✴︎トランプカードと同様のカードです。薄いので布を敷くとカードが取りやすいです。



制作経緯
自然は、持続可能で太陽エネルギーを原動力として、生きものの営みによって、ゴミの出ない世界を作り上げています。 自然は、常温常圧で「もの」を創り出すことが可能です。自然界には全体像、生態系があり、つながりがあります。 生態系の中の生きものは食べるものが決まっていることが多いです。
人間は海、山、川、畑地で作られた食物を食べる雑食性の生きものです。また、地下から資源を取り出し、高温高圧でものを作っています。 その結果、空気汚染、核廃棄物、建築廃材、会社や家庭のゴミがあふれています。欲しいものだけを確保し、 大きなつながりがありません。今だけよければという考えではなく、自然とのつながり、人とのつながり、次世代とのつながりを考える必要があります。自然に支えられて生きていることを自覚することは大切なことです。自然に気づく一つの方法としてバイオミミクリーカードを作成します。例えば、わかりにくいフナクイムシ、ひまわりの種、フクロウ、ロボットカー、シロアリの巣、モルフォチョウは最初に見てもなかなか、わからないかもしれません。驚き!と不思議?を心に留めて、自然のすごさを知ることは、より良い未来につながる一つの力になることでしょう。
バイオミミクリー
バイオミミクリーという言葉はどのような経緯で考案されたのでしょうか。人類は大昔前から自然を模倣し、身の回りの動植物から問題の解決策を手に入れ、自然のシステムと密接に結びついていました。バイオミメティクスは、1950年にアメリカの神経生理学者オットー・シュミットと言う人が初めて使った言葉だといわれていて、生物の構造や機能、生産プロセスなどから着想を得て新しい技術の開発や物作りに活かす科学技術という意味です。バイオミミクリーは、ギリシャ語で「生命」を意味するbios(ビオス)と「模倣」を意味するmimesis(ミメーシス)を組み合わせた用語は1997年にジャニアン・ベニュスが考案しました。この二つの言葉は同じように感じますが、バイオミミクリーは、新たな視点、長いスパンで自然と関わっていくという概念が含まれています。環境問題の解決と生態系の保全です。今が良ければという短いスパンで自然の恵みを搾取した産業革命は、豊富なエネルギーを廉価で手に入れ、燃料を掘り出し燃やしました。その結果、大気や水が汚染され、土地は痩せ細り、副作用が目立ち始めました。
自然は、生態系を損なわないで、最小限の材料とエネルギーで成り立つ世界です。自然の中の生きものは、人間の視覚の限界をはるかに超えた微小要素で成り立っています。生命を支える複雑な構造を持った要素(DNA、たんぱく質など)は視覚の限界をはるかに超えています。自然の中で目にする90パーセントは未知のものです。人間本来のアイディアを生み出すという資質を生かすには、その源泉である自然を守り、そのつながりの生態系を学ぶ必要があります。自然をよく見ることが、次の時代をひらきます。
英語の教科書にもバイオミミクリーが載っています。


1.チョウの羽まねたら やわらか風の扇風機
アサギマダラは海を越えて2000㎞以上もの距離を飛ぶことができるチョウです。羽にはくびれがあり、自分の羽でおこしたおこした風のうずに乗るようにして長い距離を飛ぶことができます。アゲハチョウはうしろ羽にある尾状突起でバランスよく飛ぶことができます。2種類のチョウの形を真似たことにより、風量も多くなり、滑らかな風を送る扇風機ができました。★チョウの翅:やわらかい風の扇風機
2.イルカの尾びれをまねた洗濯機 汚れを落としきれいきれい
海の中で尾びれを使って速く泳げるイルカをまねて作った洗濯機は、今までの水流とは別の水流を生み出すことができるようになりました。洗濯物の汚れを落とす性能がアップしました。イルカの皮膚の凸凹が水の抵抗を減らしてくれ速く泳げるドルフィンスキンが開発されました。★イルカ:水流を工夫した洗濯機
3.蓮の葉を真似した壁は汚れ知らず
蓮の葉が水を弾くのは、葉の表面には、小さな突起(サイズは数マイクロメートルありさらにその凸凹の上にもっと小さなナノサイズの凸凹があります。)があり、水を染み込ませない撥水性のあるワックス(ロウのような成分)もでているからです。葉の表面についた汚れも水と一緒に流されて蓮の葉はいつも綺麗です。このことを「ロータス効果」といい、壁材やヨーグルトのうちぶたなどにも利用されています。★ハスの葉:ロータス効果の壁材
4.くっつき虫(野生のゴボウの実など)曲がったトゲはマジックテープに大変身
植物は種子を運んでもらうためにいろいろな工夫をしています。洋服にタネがついて困ったことはありませんか。ルーペでよく見るとトゲが曲がっていたり、返しのような構造になっています。オナモミのような構造をまねてマジッテープができました。靴のベルトや乗り物の座席カバーなどに使われています。★オナモミ(野生のゴボウの種):マジッテープ(面ファスナー)
5.ヤモリの指から不思議なテープ
ヤモリはガラスのようなツルツルした面でも足をつけて登ることができます。ヤモリの4本の足の裏には細かい毛(1本の足だけで50万本×4本。200万本)が生えていて毛の先は細かく枝分かれ(1本1本の毛の先がさらに100本から1000本に枝分かれしています。)しているので、触れる部分がたくさんありどんな場所でも歩くことができます。これを真似て接着剤がなくてもくっつく不思議な粘着テープ(ゲッコーテープ)ができ、剥がしても跡がつきません。ヤモリは足が汚れても自分できれいにする(自浄作用)がありますが、まだ、作られたテープにはその力がありません。ヤモリテープの開発はスタートラインに立ったところです。★ヤモリ→接着剤なしでもくっつくヤモリテープ
6.痛みのない針持つ蚊に学び、無痛注射針
夏になると卵を育てるための栄養(タンパク質など)が必要なメスの蚊が血を吸い来ますが、刺されていることに気がつきません。1日に何回も採血したりしなければいけない糖尿病の患者さんのために蚊の針をまねた痛くない注射針が開発されました。★蚊→痛みのない注射針
7.テントウムシの羽のたたみ方を真似て、人工衛星の太陽電池のパネル
テントウムシのうしろ羽は折りたたまれていて、飛び立つ時に広げます。羽のたたみ方を真似て人工衛星の太陽電池のパネルが作られました。★テントウムシ→人工衛星の太陽電池のパネル
8.ひまわりの種の並びを真似たらドラム式洗濯機
ひまわりは「フィボナッチ配列」と呼ばれる並びでぎっしりとタネをつけています。それを真似てドラム式の洗濯槽のドアの裏側には、ひまわりと同じフィボナッチ配列で凸凹がついていてそのことにより洗濯板のようにこすり洗いができるようになりました。★ひまわりの種→ドラム式洗濯機
9.カイメンの構造真似た洗浄スボンジ
カイメンは海に住む生き物です。古生代から地球にいてあまり姿を変えていない生き物です。側面にある小さな穴から入ってきた水を大きな穴から出すというシンプルな体の作りで水中の栄養分を得ています。それを真似して水をたくさん吸収するスポンジを作りました。★カイメン→洗浄スポンジ
10.カワセミをまねたら新幹線500系
細長い流線型のくちばしを持つカワセミは水しぶきをあげず、水中に飛び込んで魚を捕まえます。カワセミのくちばしを真似たことにより、トンネルでの音をなくすことができ、新幹線はよりスピードアッブできるようになりました。★カワセミ→スピードアッブできる新幹線
11.音なく飛ぶフクロウの羽を真似した新幹線のパンタグラフ
真っ暗闇の中で、羽が他の鳥とは違うフクロウは音を立てずに獲物に飛びかかります。新幹線のパンタグラフ支柱にフクロウの風切羽根のギザギザをマネして突起をつけたら騒音を抑えることができ、新幹線のスピードがアップしました。★フクロウ→新幹線のパンタグラフ
12.ぶつからず泳ぐ魚群にならったぶつからないロボットカー
魚の群れは①離れたら近く②近づき過ぎたら離れる③中間の位置にあるときは同じ方向に向きをそろえるというシンプルなルールで動いています。どんなに群れてもぶつからない群れに学びロボットカーを開発しました。
★魚の群れ→ぶつからないロボットカー
13.キツツキをまねて脳を守るバイク用ヘルメット
キツツキは、木に1秒間に20回という速さで硬い木の幹にくちばしを打ち付け、時速20kmで壁に頭をぶつけるのと同じ衝撃を受けているのに脳震とうは起こしていません。これを真似てバイクや登山用のヘルメットが開発されました。★キツツキ→脳を守るヘルメット
14.軽くて丈夫なハチの巣はハニカム構造
ハチの巣の材料の蝋は外から集めてくるのではなく、自分の体内で作るのです。エネルギーが少なくて済むようにムダなく、ムリなく、スキマなしの六角形の丈夫な簡単に潰れない巣です。この構造のことをハニカム構造といい軽くて丈夫なので、空の飛行機や海のヨットや地上のパラボナアンテナなど様々な製品に利用されていますが、構造内に入っているので、見る機会は少ないです。ゴールネットもハニカム構造なので紹介します。★ハチの巣→ハニカム構造
15.タコの吸盤真似たラバーカップ
8本の足をくねくねと動かして獲物を捕まえるタコの足にはぎゅっと吸い付く吸盤があります。これを利用してラバーカップやバスケットシューズの底にも利用されています。★タコの吸盤→ラバーカップ
16.発熱しないケミカルライトはホタルのまね
ホタルの発光器は発光物質のルシフェリンが、ルシフェラーゼという物質に酸素をもらうことで光ります。ホタルの仕組みを応用して熱を出さないで光るケミカルライトが作られました。★ホタル→ケミカルライト
17.カタツムリの殻をまねた家のタイルはいつも綺麗
特別の分泌液を出していないのに、カタツムリの殻の表面はいつもきれいでピカピカしています。電子顕微鏡で見ると数十ナノメートルからミリメートルの小さな凸凹があり、常にその溝に水が溜まる仕組みで、油につけても油滴は表面を転がり、付着しません。これを利用して泥やホコリで汚れても雨が降れば自動的に洗い流してくれる外壁材ができました。★カタツムリ→ナノ親水タイル
18.いつも快適なシロアリの巣がモデルの大型ビルは天然クーラー
日本で見るシロアリではなく、昼と夜の寒暖の差が激しいサバンナ地帯に生息するシロアリが作った巨大なアリ塚は、外が50度でも中の温度は、30度に保たれています。シロアリは土の中の巣で暮らしていて、換気と温度の調節ができる塔を作っています。シロアリの巣に学んだイーストゲート・ヒルディング(1996年)がアフリカのジンバブエにできました。★アリ塚→ショッピングセンター
19.なんでもこなす象の鼻、自在に動くアームロボット
現在、ゾウは陸上最大の動物で、なんでもこなすゾウの鼻は筋肉の塊です。器用に動かせるゾウの鼻をまねて自由に曲がり動くアーム型のロボットが作られました。★ゾウの鼻→アーム型ロボット
20.水鳥の足を真似た水かき
水鳥は水面に浮かんでいても足を動かし移動しています。その形をまねて、水かきができました。
★水鳥の足→水かき
21.サメの肌をまねたら競泳用水着
サメが速く泳げる秘密のひとつは体をおおうギザギサの形をしたウロコにあります。鱗の表面で水流が乱れるのを防ぎ、水の抵抗を減らしてくれるので、速く泳ぐことができます。それをまねて競技用の水着ができました。★サメのウロコ→競技用水着
22.フナクイムシをマネたシールド工法
フナクイムシは虫ではなく二枚貝の仲間です。体の大きさは50cmから1m(本や資料により表記が違う)にも成長しますが、ヤスリ状の貝殻は1cmほどで頭を覆っています。貝殻を回転させて木を削って穴を掘りますが、フナクイムシは貝殻と同じ成分の分泌物を口から出して固めながら進むので穴が潰れることはありません。これを真似て周囲の壁を固めながらトンネルを掘ることができるシールド工法で地下鉄やトンネル建設に利用されています。★フナクイムシ→シールド工法
23.ヘビの移動をマネたどこへでもいけるヘビ型ロボット
ヘビは足がないのに素早く動き、地面だけでなく、水面も泳ぎ、木にも登れる万能選手。その動きを研究してヘビ型ロボットができました。★ヘビ→ロボット
24.タンポポの綿毛を真似たバラシュート
タンポポは花の時期は背が低いのに、綿毛の時は茎が高く伸びます。タンポポの果実には冠毛と呼ばれる綿毛がついています。冠毛のおかげで、まるでパラシュートのように風に乗って、綿毛は遠くまで風に乗って移動し発芽します。タンポポの種は冠毛と呼ばれている部分に吊るされて空中に浮いており、それを真似てパラシュートになりました。
★綿毛→パラシュート
25.滑空上手なムササビまねてウィングスーツ
ムササビ(哺乳類ネズミ目リス科ムササビ属)は日本固有種で昼間は巣穴にいますが、夕暮れ時になると巣から足と手の間にある飛膜を広げて、滑空します。体重は1キログラムくらいあり、空飛ぶ座布団と言われています。食べ物は、木の芽、果実、昆虫、小鳥などです。ムササビに似たモモンガもいますが、大きさは小さいです。ウイングスーツ(Wingsuit) は、手と足の間に布を張った滑空用特殊ジャンプスーツで、ムササビスーツと呼ばれることもあります。 ★ムササビ→ウィングスーツ
26.モルフォチョウの構造色をまねて省エネ製品
南米の宝石といわれるモルフォチョウの羽を電子顕微鏡で見ると絨毯の目のようなギザギザが見えます。この細かいギザギザの構造にあたった光の反射などによって、本当は色がないのに美しい青の色が生まれるのです。これは「構造色」と言って、ものすごく細かな構造によって、色素がないのに色がついているように見える現象です。鳥の羽なども構造色です。染色には大量の水が必要、化学染料は化学物質を使用しますが、構造色を利用すれば環境に優しい発色方法ができます。布、化粧品の器、車の塗装などに応用されています。★モルフォチョウ→省エネ製品
27.大腿骨をまねたエッヘェル塔
1889年のパリ万国博覧会に間にあわせるために、エッフェル(設計者)は大腿骨の持つ疲労を散らす補強構造に着目し、下部に向かって細くなる大腿骨を逆さにすれば暴風に耐え得る土台ができると気づきました。エッフェル塔に配置された梁(はり)、あの美しいアーチ形状は大腿骨に着想を得て設計されたものだったのです。また、骨は外表面と緻密で堅い部分(緻密質)と内部の小孔と網目状の骨梁からなる海綿質からなり、強度を低下させることなく軽量化を実現しています。それを参考にしてトラス構造を採用し、塔の軽量化を図ったということです。★大腿骨→エッヘェル塔


参考:
「昆虫未来学」四億年の知恵に学ぶ 藤崎憲治著 新潮社 2010年
「自然に学ぶネイチャー・テクノロジー」石田秀輝・下村正嗣監修 2011年
「生物に学ぶ技術の図鑑」笹島祐介文 成美堂出版 2018年
「ヤモリの指」ピーター・フォーブス著 早川書房 2007年
「ヤモリの指から不思議なテープ」石田秀輝監修 アリス館 2011年
「自然界はテクノロジーの宝庫」石田秀輝+古川柳蔵著 技術評論社 2013年
「自然と生体に学ぶバイオミミクリー」Janine M.Benyus著 オーム社 2006年
「自然をまねる、世界が変わる」バイオミミクリーが起こすイノベーション ジェイ・ハーマン著 (株)化学同人2014年
「Natur macht erfinderich 」w.Nachtigal 博士著 出版社 Ravensburger
「トコトンやさしい バイオミメティクスの本」下村正嗣編著 B&Tブックス 日刊工業新聞社
「自然に学ぶものづくり図鑑」赤池学監修 2011年
「理系という生き方」最相葉月著 ポプラ新書 2018年
「生きもののふしぎ」上田恵介監修 講談社 2014年
メモ:
テレビ番組「未来への提言 サイエンスライター ジャニアン・ベニス 自然に学ぶ驚異のテクノロジー」2010年エッフル塔
https://www.cmicgroup.com/-/C-PRESS/web/00_17.html エッフル塔
すごい自然のショールーム http://nature-sr.com
積水化学 サステナビリティレポート2023 自然に学ぶ研究事例https://www.sekisui.co.jp/sustainability_report/challenges/creation/contribution/nextgen/index4.html
フナクイムシ大林組
https://www.obayashi.co.jp/tunnelworld/lesson/shield /
マジックテープ
https://www.morito.co.jp/media/article_20220224.html
ドラム式 シャープ
https://jp.sharp/nature/tec/drum-sen/
ヤモリテープ
https://x.com/satoshikawasaki/status/1525700119672537089/photo/1
サッカーゴールネット国際基督教大学
https://subsites.icu.ac.jp/people/okamura/education/ge/projects/Soccer.html
シロアリ バックが青空
https://amanaimages.com/info/infoRM.aspx?SearchKey=32070000991

